シェーグレン症候群かも?最初に相談すべき診療科
「最近、目がゴロゴロして乾く」「口が渇いて話しにくい、食べ物が飲み込みにくい」…そんな乾燥症状が続く場合、もしかしたら「シェーグレン症候群」という病気のサインかもしれません。シェーグレン症候群は、主に涙腺や唾液腺といった外分泌腺が慢性的な炎症を起こし、涙や唾液の分泌が減少することで、目や口の乾燥症状が現れる自己免疫疾患です。関節痛や倦怠感など、全身症状を伴うこともあります。では、シェーグレン症候群が疑われる場合、一体何科を受診すれば良いのでしょうか。まず、シェーグレン症候群の診断と治療を専門的に行っているのは、膠原病内科(こうげんびょうないか)またはリウマチ科です。これらの診療科は、関節リウマチや全身性エリテマトーデス(SLE)など、免疫システムの異常によって起こる自己免疫疾患全般を専門としており、シェーグレン症候群もその主要な対象疾患の一つです。膠原病内科医やリウマチ科医は、詳細な問診、身体診察、そして血液検査(自己抗体の有無など)、眼科的検査(涙の量や質を調べる検査)、口腔内科的検査(唾液の量や質を調べる検査)、場合によっては唾液腺生検(唾液腺の組織を一部採取して調べる検査)といった専門的な検査を組み合わせて、シェーグレン症候群の診断を確定します。そして、症状の程度や合併症の有無に応じて、乾燥症状を和らげる対症療法や、免疫抑制薬などを用いた全身療法を提案してくれます。しかし、お近くに膠原病内科やリウマチ科がない場合や、まずは特定の症状について相談したいという場合は、症状に応じて他の診療科を受診することも考えられます。例えば、目の乾燥症状が主であれば眼科、口の乾燥症状が主であれば歯科や口腔外科、あるいは耳鼻咽喉科でも相談に乗ってくれることがあります。これらの診療科でシェーグレン症候群が疑われた場合は、専門の膠原病内科やリウマチ科へ紹介される流れとなることが多いでしょう。