陥入爪自分で治せる?セルフケアの限界と注意点


足の指の爪が食い込んで痛い陥入爪。「病院へ行くのはちょっと…」「自分で何とかできないだろうか」と考える方もいるかもしれません。確かに、ごく初期の軽い症状であれば、セルフケアで症状が和らぐこともあります。しかし、自己判断での間違ったケアは、かえって症状を悪化させる可能性もあるため、その限界と注意点を理解しておくことが重要です。【自分でできるセルフケア】 * 爪の切り方を見直す: 深爪を避け、爪の角を切り落とさず、四角い形(スクエアカット)で、指の先端と同じくらいの長さに整えます。これが最も基本的な予防であり、軽症の場合の対処法です。 * 足を清潔に保つ: 毎日入浴やシャワーで足を丁寧に洗い、清潔な状態を保ちましょう。洗った後は、水分をしっかりと拭き取ります。 * 靴を見直す: 先の細い靴や、ヒールの高い靴、サイズの合わない靴は、足の指に負担をかけ、陥入爪を悪化させる原因となります。つま先にゆとりのある、クッション性の良い靴を選びましょう。 * テーピング: 軽度の食い込みであれば、食い込んでいる爪の横の皮膚を、テープで引き下げるようにして固定することで、一時的に痛みが和らぐことがあります。 * コットンパッキング: 爪と皮膚の間に、消毒した小さな綿球をそっと挟み込むことで、爪の刺激を和らげる方法です。ただし、無理に押し込むと症状が悪化する可能性があるので注意が必要です。【セルフケアの限界と注意点】 * 炎症が強い場合は専門医へ: 赤く腫れてズキズキと痛む、熱を持っている、膿が出ているといった場合は、細菌感染を起こしている可能性が高いため、自己流のケアでは悪化する危険性があります。速やかに皮膚科や形成外科を受診しましょう。 * 肉芽ができている場合: 赤く盛り上がった肉芽組織は、セルフケアで治すのは困難です。医療機関での処置が必要となります。 * 無理に爪を切ったり、いじったりしない: 食い込んでいる部分の爪を無理に深く切ろうとしたり、針などでほじくり返したりすると、皮膚を傷つけ、感染や炎症を悪化させる原因となります。 * 市販の塗り薬の長期連用は避ける: 症状が改善しないのに、市販の抗菌薬やステロイド軟膏を長期間使い続けるのは避けましょう。セルフケアで症状が改善しない場合や、悪化する傾向が見られる場合は、我慢せずに早めに専門医に相談することが、早期回復への近道です。