シェーグレン症候群の診断何科でどんな検査?
シェーグレン症候群の診断は、特徴的な乾燥症状(ドライアイ、ドライマウス)に加えて、いくつかの客観的な検査所見と、他の乾燥症状を引き起こす疾患を除外することによって総合的に行われます。診断の中心となるのは、膠原病内科またはリウマチ科ですが、検査は眼科や歯科・口腔外科、耳鼻咽喉科など、複数の診療科と連携して行われることもあります。まず、問診と身体診察が重要です。医師は、目の乾燥感(ゴロゴロする、しょぼしょぼする、光がまぶしいなど)、口の乾燥感(話しにくい、食べ物が飲み込みにくい、味が分かりにくいなど)、そして関節痛や倦怠感といった全身症状の有無や程度、発症時期などを詳しく聞き取ります。また、唾液腺やリンパ節の腫れ、皮膚の状態なども診察します。次に、血液検査が行われます。シェーグレン症候群に特徴的な自己抗体である抗SS-A/Ro抗体や抗SS-B/La抗体の有無を調べます。また、リウマトイド因子(RF)や抗核抗体(ANA)といった、他の膠原病との関連を調べるための抗体検査も行われることがあります。炎症の程度を示すCRPや赤沈、貧血の有無なども確認します。眼科的検査も診断には不可欠です。* シルマーテスト: 涙の分泌量を測定します。 * 角結膜染色検査(フルオレセイン染色、ローズベンガル染色など): 角膜や結膜の表面の傷つき具合を評価します。 * 涙液層破壊時間(BUT)検査: 涙の安定性を評価します。口腔乾燥の評価検査も行われます。* 唾液分泌量測定(ガムテスト、サクソンテストなど): 一定時間ガムを噛んだり、ガーゼを噛んだりして、分泌される唾液の量を測定します。 * 唾液腺シンチグラフィ: 放射性同位元素を用いて、唾液腺の機能を画像で評価します。 * 口唇小唾液腺生検: シェーグレン症候群の確定診断のために行われることがある組織検査です。下唇の内側の粘膜を小さく切開し、小唾液腺の組織を採取して、リンパ球の浸潤の程度などを顕微鏡で観察します。これらの検査結果を、厚生労働省の診断基準などに照らし合わせて総合的に判断し、シェーグレン症候群の診断が下されます。