まぶたが腫れて目もらいができてしまった時、誰もが願うのは「1日でも早く治したい」ということでしょう。病院で処方された薬を正しく使うことが大前提ですが、家庭での過ごし方やちょっとした工夫によって、回復を早めたり悪化を防いだりすることが可能です。まず最も大切なのは、患部を絶対に触らない、こすらないという鉄則を守ることです。腫れている部分は非常にデリケートで、指先についている細菌がさらに入り込んだり、摩擦によって組織のダメージが広がったりすると、治癒が大幅に遅れます。顔を洗う際も、患部を強くこすらず、たっぷりの泡で優しく包み込むように洗い、清潔なタオルで軽く押さえるように水分を拭き取ってください。タオルを介して家族に感染が広がることは少ないとされていますが、念のため共用を避けるのが無実の配慮と言えます。次に、アイメイクとコンタクトレンズの使用を一時的に中断することです。マスカラやアイラインなどの化粧品は、分泌腺を塞ぐ原因となり、炎症を悪化させます。また、コンタクトレンズはレンズ自体が細菌の温床になりやすく、まぶたの裏側を刺激して痛みを増幅させるため、症状が完全に消失するまでは眼鏡で過ごすのが正解です。食事や休息についても意識を変える必要があります。アルコールは血管を拡張させ、炎症による腫れや痛みを強める可能性があるため、治るまでは控えた方が賢明です。また、油っこい食事の摂りすぎは皮脂の質を変化させ、マイボーム腺の詰まりを助長するという考え方もあります。ビタミンB群やビタミンCを豊富に含む野菜や果物を積極的に摂り、体の免疫力を高めるために十分な睡眠を確保しましょう。もし、麦粒腫ではなく霰粒腫、つまり痛みがあまりないしこりの場合は、医師の指導のもとで「温罨法」を取り入れるのも効果的です。40度程度の蒸しタオルで目元を5分から10分ほど温めることで、詰まった脂を溶かし、排出をスムーズにします。ただし、ズキズキとした痛みや熱感がある急性の場合は、温めると逆効果になることがあるため、必ず症状を見極めてから行ってください。市販の目薬を使用する場合は、配合成分をよく確認し、可能であれば防腐剤フリーの使い切りタイプを選ぶと、目への刺激を最小限に抑えられます。そして何より、自分で行う「セルフケア」には限界があることを忘れてはいけません。視力が落ちたように感じる、目が開けられないほど腫れる、あるいは高熱が出るなどの異変があれば、それは単なる目もらいの範疇を超えています。家庭での工夫はあくまでサポートであり、専門的な医療との両輪で進めていくことが、健やかな目を取り戻すための最短ルートとなります。
目もらいを早く治すために家庭でできる工夫と注意点