私が救急病院という存在のありがたさを身に染みて感じたのは、ある土曜日の深夜2時過ぎのことでした。突然、これまでに経験したことのないような激しい腹痛に襲われ、冷や汗が止まらなくなりました。しばらく横になって様子を見ていましたが、痛みは増すばかりで、ついに自分で車を運転することも困難な状態になりました。家族に頼んで、地域で2次救急に指定されている総合病院の救急外来へ連れて行ってもらうことになりました。救急病院に到着すると、入り口には夜間専用の受付があり、警備員の方が案内してくれました。夜の病院は静まり返っていますが、救急外来のエリアだけは明るく、医師や看護師が慌ただしく動いているのが分かりました。受付を済ませると、すぐに看護師によるトリアージが行われました。血圧や脈拍、酸素飽和度を測定し、痛みの場所や強さを細かく聞かれました。このとき、私は痛みのあまりうまく話せませんでしたが、看護師さんが優しく問いかけてくれたおかげで、なんとか状況を伝えることができました。待合室には私の他に3人ほど患者がいましたが、幸いにも私は「中等症」と判断され、比較的早く診察室へ呼ばれました。担当の医師は若かったですが、非常にテキパキと検査の指示を出してくれました。血液検査と腹部CT撮影が行われ、結果が出るまでの間、点滴を受けてベッドで横になりました。点滴の中に鎮痛剤が入っていたのか、しばらくするとあんなに激しかった痛みが少しずつ和らいでいくのを感じ、心から安堵したのを覚えています。検査の結果、急性の中耳炎ではなく尿管結石であることが判明しました。医師からは「今は痛みを取り除く処置をしましたが、月曜日に改めて泌尿器科を受診してください」と言われ、数日分の痛み止めを処方されて帰宅しました。この体験を通じて学んだのは、救急病院はあくまで「急場をしのぐための場所」であるということです。その場ですべての治療が完結するわけではなく、根本的な解決は専門外来に委ねられます。また、救急外来での支払いは、その場では概算払いとなることが多く、後日改めて精算に来る必要がある場合もあります。私の場合は幸い入院には至りませんでしたが、もし入院が必要な重症であれば、そのまま病棟へ運ばれていたでしょう。救急病院は、深夜や休日という不安な時間帯に、医療の光を灯してくれる存在です。しかし、そこには限られたスタッフが懸命に働いているという現実もあります。軽微な症状であれば通常の診療時間を待つべきですが、今回のように「いつもと違う」と感じる強い痛みがあるときは、遠慮せずに救急病院を頼るべきだと確信しました。その際、健康保険証とお薬手帳、そして最低限の現金を持っていくことを忘れないようにしたいものです。