耳の後ろが腫れたコロナ検査は必要?


耳の後ろに腫れが見られた時、特に昨今の状況下では、「コロナに感染したのではないか?」と不安になり、すぐにコロナの検査を受けるべきか悩むかもしれません。しかし、耳の後ろの腫れだけで、直ちにコロナ検査が必要となるケースは一般的ではありません。まず理解しておきたいのは、耳の後ろの腫れは、新型コロナウイルス感染症の典型的な初期症状とは言えないということです。コロナの主な初期症状は、発熱、咳、喉の痛み、倦怠感、頭痛、味覚・嗅覚障害などです。もちろん、コロナ感染によってリンパ節が腫れ、それが耳の後ろに現れる可能性は否定できませんが、それだけでコロナを強く疑うのは早計です。耳の後ろの腫れの原因は、前述の通り、リンパ節炎(風邪や他の感染症によるもの)、おたふく風邪、粉瘤、脂肪腫など、コロナ以外のものが多岐にわたります。したがって、耳の後ろに腫れが見られた場合にまず行うべきことは、他の症状の有無を確認することです。例えば、発熱、咳、喉の痛みといったコロナを疑わせる他の症状が同時に現れているか、あるいは周囲にコロナの感染者がいるか、といった状況を考慮します。もし、これらのコロナ感染を示唆する状況があるのであれば、コロナ検査を検討する意義は高まります。しかし、耳の後ろの腫れだけで、他に風邪症状などもなく、全身状態も良好である場合は、まずはかかりつけ医や耳鼻咽喉科、皮膚科などを受診し、腫れの原因を特定してもらうことが先決です。医師が診察の結果、コロナ感染の可能性も考慮すべきと判断すれば、その時点で検査を勧められるでしょう。自己判断で闇雲にコロナ検査を受けるのではなく、まずは医療機関で相談し、医師の指示に従うことが大切です。